会計報告をしよう

バザー会計報告について考えます。PTAの形態は様々です。PTA組織があるところ、ないところ、会計が独立してるところ、会計は全部園にお任せでわからないところ、色々です。

PTAが主催するバザーでは、保護者に会計報告をするのはいいことだ、ぜひすべきだ、と私は自分の経験から考えています。もし会計報告をしてないPTAがありましたら、ぜひ下記を読んで会計報告の導入を考えてほしいと思います。

こんなにある「会計報告」のメリット

公正な運営ができる 公正にPTA会費を使っている事を保護者に証明できます。保護者はバザーを開くために寄付やボランティアなどたくさんの協力をしてくれているはずです。その人たちにきちんと報告するのは義務だと思います。もし会計報告がなかったら・・「何に使われているか、分からない」という不信感を保護者に持たせる事になります。
バザーに関心を持ってもらえる 保護者のみんなが一番知りたいのは、「収益金がどういうふうに使われているのか」でしょう。きちんと子供や園のために使われていることを知れば、保護者もバザーへ協力しやすくなります。
予算・企画を立てやすい 会計の記録があれば、次年度の計画がしやすくなります。失敗したところを見つけたり、準備金の配分や予算も考えやすくなります。バザーの規模を大きくしたり小さくする際にも、資金的にどう影響されるか予測もできます。

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赤字を恐れるな。収益ばかりが結果じゃない

会計報告をためらうとしたら、それはなぜでしょうか?前年度より収益が下がってしまったから。赤字になってしまったから。それを公表する事でバザー担当者が責められるのではないか、という不安でしょうか。バザーを開くかぎり、より多くの収益を望むのは自然なことです。「前年度の役員さん達よりいい成績を残したい」・・ついついこう考えてしまうのも世の常。でもバザーって出たとこ勝負で、結果が期待通りになるとも限りません。

私も、前年度よりは収益を上げたいとすごく気合い入れてバザーに臨んだ年があります。でもザーザー降りの天気で惨敗・・収益の結果としては前年度より10万円も少なくなってしまいました。天気に左右されるし、飲み物やアイスクリームなどは気温にも左右されます。たまたま近くに運動会やフリマ、何かのイベントと重なる不運でお客さんが少なくなる事だってあります。

それから、収益だけがバザーの目的ではないですね。小さい子供向けのゲームやお菓子の販売は、子供のお小遣いで買えるような値段付けをしたりしますね。実際のバザーは、子供たちや保護者や地域の人に楽しいお祭りを提供するほうが、収益以上に大事な目的だと思います。

ある年の会長さんが会計報告をされたときにお話された事が、とても印象に残っています。

「昨年は経費削減のために役員さんがあれこれ雑用が多くなってしまって、すごく負担とご迷惑をかけました。利益を上げるためにここまでしないといけないのか・・と私は正直思いました。それで今年は、目標を下げました。」

結果、昨年と同じぐらいの売り上げ、でも経費は10万円ほど多くなり収益は低くなりました。でもむちゃくちゃに役員さんをこき使ってバザーに取り組まなかったおかげで、その年の役員さんは少しは心に余裕を持って準備できたのではないでしょうか。

バザーは、なので、収益だけで成功や失敗を測れるものではないのです。収益、お客さんの満足度、役員さんの充実感全て合わせて考えないと、いいバザー悪いバザーは見えてこないと思います。

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会計報告例

サンプルとして作ってみました。予算表と、決算表をくっつけてみましたが、年度の始めに予算表を公表し(PTA総会などで)、バザー後に決算書で報告するのがよいかと思います。

費目

予算

収入

支出

備考

収入の部

前年度より繰り入れ準備金 100,000 100,000 昨年度の収益の一部を準備金として繰り入れます
寄付など 0 5,000 お祝い、差し入れなど
バザー売り上げ総計 500,000
内訳 食品部門 (200,000)
   ゲーム部門 (20,000)
   手作り品部門 (180,000)
提供品部門 (100,000)
収入の部合計 605,000
支出の部
食品資材 80,000 80,000 食品の仕入れ、食器など
ゲーム資材 10,000 10,000 ゲームに必要な備品、景品など
手作り品資材 2,000 2,000 手作り品で必要な備品、材料など
提供品資材 1,000 1,000 提供品で必要な備品、材料など
広告費 3,000 3,000 ポスター代、印刷代など
共通備品 2,000 2,000 文具など。備品を借りたお礼なども
会議費 1,000 1,000 コピー代など
予備費 1,000 1,000
支出の部合計 100,000 100,000
収入ー支出(純利益) 505,000
園へ寄付 400,000
来年度へ繰り越し準備金 105,000
差引 0

そのほか、収益をどのように使ったかの報告をすることも大切だと思います。みんなが協力したバザーのおかげで、遊具や教具が買えた、子供の役に立った、ということを広く知ってもらうと、翌年以降のバザーもこころよく協力してくれる人が増えるでしょう。

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